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'94NSR250R-SE(MC28)
Carburetor SETTING

〜 キャブセッティング 〜



セッティングについて語れるほど経験も積んでませんし、そんな簡単な物ではないとわかっていますが書いてみます。また、色々な車種、色々なパーツを試したわけではないので僕自身のNSRの仕様に特化して書いてると言っても過言ではありません。痛いことも書いているかもしれませんが、軽く読み流してやってください。


NSR固有の中速域(5000rpm)のボコツキ


ストリート仕様の場合これをいかに目立たせなくするかが肝だと考えます。これはなかなか難しいですね。完全ノーマルでも一定のスロットル開度でけっこありますから。それでもせめてノーマル並みには持って行きたいところです。


僕の初めてのセッティング


吸排気仕様:ノーマルエアクリ(丸穴ダクト追加)+ノーマルフィルター+エトスチャンバー
初期の仕様ですが、この時からふとしたきっかけでキャブセッティングを始めました。

1.チャンバーの推奨セッティングと言うことでMJを2ランクアップの145にセット。中速域がボコツクようになったがこんなモンだろうとそのまま乗り続ける。
2.何となく爆弾キット投入。とりあえずなんの変化も感じ取れなかった。
3.しばらく経ってから爆弾キットの説明書をみてた時に中速域のボコツキはクリップ位置を変えればいいのかもって思いやってみることに。
4.試しにJNのクリップ位置を1段上げてみた。中速域がスムーズになりメチャ感動。
5.ところが、暖機が完全に終わってない時、クラッチミートでスコンとエンストする症状が発生。
6.それは極低速が薄いのだと教えてもらい、エアスクリューを締め込み解消。

こんな感じでした。今見れば結構しょうもないことですが当時はすごく感動しました。





1.セッティングに必要な物


・ノーマルのフィーリングを知ること。

やはりノーマルは良くできていてセッティングしていく上での基本となります。いかに全域でノーマルのフィーリングに近づけることができるかってことですね。パワーバンドでの出力はノーマル以上だとしても、エンジンの回転が全域でスムーズでないと乗っていて気持ちよくありません。あくまでパワーではなくフィーリングです。


・やる気と根気、時間的ゆとり

キャブセッティングとはどこで折り合いを付けるか妥協点を探す事だと思います。あっちを立てればこっちが立たない、こんな事の繰り返しです。ある程度なれてくると作業も早くなるし、どのパーツがどの辺に影響しているか、また濃いのか薄いのかといった感覚が養われてきますが、最初のうちは訳がわからなくなって投げ出したくなると思います。気分的にゆとりを持って焦らずやりましょう。


・キャブセッティングキット

例えば中速域でのボコツキですが、この症状はMJをノーマルから2ランク上げただけでも顕著に表れてきます。JNのクリップ位置を1段上げることで解消できるのですがそのためにはノーマルのJNからクリップ位置の変更可能な物へ交換が必要になります。爆弾ニードル等もクリップ位置の変更は可能ですが、後々のことを考えてキャブセッティングキットを入手することをおすすめします。ちなみに僕のNSRの場合、エアクリダクト追加でPWJをメクラしていたときはMJが170番以上だったのでセッティングキットのMJが使えてとても重宝しました。(※AVガス用キットの場合MJ170〜200番、無鉛用キットの場合MJ180〜210番のようです。)個人的にはMJの内容からエアクリ仕様で行くならAVガス用のセッティングキットがいいかなと思います。また、AVガス用と無鉛用では同じセットアップでも無鉛用の方が濃くなるため、中低速が濃いめになってしまうようです。


・プラグの焼け具合の確認が行える安全な直線

プラグの焼け具合の確認は4速ぐらいのギヤで全開走行をし、全開のままキルスイッチをオフにしたあと行いますが、かなりのスピードが出るため飛び出しや取り締まりの恐れのない安全な場所を見つけておきましょう。





2.各パーツの大まかな守備範囲 (基本的にKENSOのパクリです(^_^;;



守備範囲は目安であって実際にはこんな単純ではありません。ラップする範囲はもっと複雑です。また各パーツが大なり小なり全域で作用する事を頭に入れておいてください。

スロットル開度 インナーパーツ名称
0%〜30% ※1 AS、SJ、JNストレート径
30%〜75% ※2 Nクリップ位置、JNテーパー径
75%〜100% ※3 MJ 、PWJ


※1 AS(エアスクリュー)、SJ(スロージェット)、JN(ジェットニードル)ストレート径

AS、SJはエンジン回転数0%〜30%の混合気を調節します。特に低速の付き、トルク感はこの範囲で調整します。JNストレート径は極低回転、低開度からの吹き上がりに影響します。

・ AS = 締め込んでいけば混合気が濃くなり、開ければ薄くなります。
・ SJ = 数字が大きくなれば燃料が濃くなり、小さくなれば薄くなります。
・ JNストレート径 = 細くなると濃くなり、太くなると薄くなります。

濃い ←-------------→ 薄い
JN呼び K10 K20 J8YA J8YB J8YC
JNストレート径 2.735 2.745 2.755 2.765 2.775
(J8Y*はAVガスキットのニードル、K**はi-factoryのニードルです。ストレート径以外の形状は同等です。)


※2 JN(ジェットニードル)



JNはスロットル開度30%〜75%の混合気を調節します。JNは段数の付いていない方を下に向け、上からP(1)、P(2)と呼び、その溝にクリップが取り付けてあります。クリップの段数を下げるとJNが上がり濃くなります。逆に、段数を上げるとJNが下がり薄くなります。テーパー径はクリップ位置よりもアクセル開度の大きい部分の混合気に影響しますが、セッティングキットのJNテーパー径は3本とも共通のようです。


※3 MJ(メインジェット)、PWJ(パワージェット)

MJはスロットル開度75%〜100%の混合気を調節します。番手が大きくなれば濃くなり、小さくなれば薄くなります。
PWJはMJより更に全開付近での混合気を調節します。一般に全開付近に最適なMJをセットすると中速域が濃くなり過ぎる傾向があります。それを補正するためにPWJがあります。乱暴な言い方をするとMJの番数を下げるためについてるって感じでしょうか。ただ、NSRの場合エアクリーナーボックスの吸気抵抗による負圧を利用して噴射するため、直キャブ車では意味をなさなくなります。また、エアクリーナーボックスのダクト追加などの加工をしている場合も本来より噴射量は少なくなるようです。基本的にPWJはセッティングパーツではなく番数変更は行いません。僕のNSRの場合はPWJメクラでMJ+2ランク前後っぽいです。





3.セッティングの手順


おおざっぱに以下のセットでとりあえず走れると思います。

SJ:38
JN:B-P(3)
MJ:140(チャンバー:+5、純正形状社外フィルター:+5、台形ダクト:+10、PWJメクラ:+10、ソレノイド変更:+10)
例:社外チャンバー+エアクリ台形ダクト追加+社外フィルターならMJ160ぐらいをセットします。

※仕様によりセッティングにはかなりのばらつきがありますのであくまでも目安としてください。


1) MJの決定

全開走行後のプラグの焼け具合を確認しながら決定していきます。
走ってみて上まで回りきらなければ濃いと思われます。


2) JNクリップ位置の決定

アクセル開度1/4から3/4付近のフィーリングを見ながら決定していきます。
5000回転付近のボコツキを抑えたい場合、クリップ位置を上げます。
JN領域からMJ領域へのつながりが濃い場合、クリップ位置を上げます。
感覚的にスムーズなフィーリングにとらわれすぎると中速域を絞りすぎる傾向にあり、トルクが薄くなることも あるので1段目などのセットになりそうな場合はとりあえず2段目または1.5段目(後述)にセットしておいていいと思います。

※シムによる微調整
クリップの下側にシム(ワッシャー)を入れることにより0.5段のセットができます。これでかなりセッティングの幅が広がります。僕はホームセンターでM2.6のワッシャーを買いました。ジャストフィットです。


3) JNストレート径の決定

クリップ位置が決まるとJNの選定に移ります。※この領域はクリップ位置を上げた場合薄くなります。
3000回転ぐらいまでの空ぶかしでレスポンス良く付いてくるようなら合っているか、薄いかのどちらかです。重 ッタルく感じたら濃いと思います。また、アイドリングから500回転刻みぐらいで回転を見ていくと合わそうとしても合わない回転数が有ればそこが薄いです。
続いて停車状態からのスタート(スロットル開け始め)の様子を見ます。2500回転辺りでクラッチミートしてみて「ボボボッ」っと言う感じで付いてこない場合薄いです。薄い場合はASを締め込んでみて様子を見ます。標準位置より1回転締め込んでも症状が改善されない場合JNをストレート径の細い物へ変更していきます。

※J8YAを使っても極低開度での付きが悪い場合、K20やK10のニードルを使えば解消される場合があります。ただ、中速域にも結構影響が出ますのでボコツキが出るかも知れません。

※中低速域で薄いのか濃いのか判断が難しい場合チョークを引いてみるのも手です。これにより症状が緩和されれば薄く、悪化すれば濃いと言うことになります。


4) SJの決定

エアクリーナーボックス付の場合、SJ38でいけるはずですが、JNストレート径を一番細くしても薄い場合等SJ40に変更します。僕はこのパターンですがアイドリング状態でずっとほったらかしておいてもカブって止まってしまう事はありません。ただし、燃費は確実に悪そうです。
※その後、Kニードルを使うことによりSJ38に戻せました。SJ38にもかかわらず、J8YA+SJ40よりも極低開度でのツキはいいです。


5) ASの調整

最後の仕上げで、2回転戻し±1回転の範囲で調整します。この範囲で調整仕切れない場合はJNのストレート径変 更、SJの番数変更を行います。
※ASは意外に中速域まで影響しますのでJNで5000回転付近のボコツキを抑えていてもASを締め込むことでボコツキが復活する場合があります。


6) 最終確認

全体的に満足行く状態にたどり着いたら再度プラグチェックを行います。これは全てのパーツが多少なりとも全域で作用しているためです。また、更につっこみたい人は今度はスロットル低開度のパーツからMJまでを再度、濃い方と薄い方に振りながら現在のセットがベストのフィーリングを確かめて見てください。JNのところでも触れましたが、セッティングを進めていくと理想より薄いセッティングをフィーリングがいいと感じる場合があります。良い感じにセッティングできているつもりでも実際はトルクが細く速くないというパターンですね。僕自身、改めて濃い方に振ってみて「おっ、いいじゃん!」ってパターンは結構あります。フィーリングは大切だけど、トルク感も大切と言うことを頭の片隅に入れておくといいと思います。





※中速のフィーリングと極低速の折り合い


NSRのセッティングをやってきていつも最後に悩むのがこの領域です。僕的にちょっと新しい発見があったので付け足します。(直キャブに限りなく近い状態での発見なのでエアクリ仕様だとちょっと具合が違うかも知れません)

・クリップ位置でこれ以上絞れないのになんだかボコつく。
・クリップ位置で絞った結果ストレート径を細くしてもスロットル開け始めが辛い。

こんな感じで悩んじゃった場合、思い切ってSJを濃いめに振り、JNのストレート径を太い物に変えてみるといいこともあります。この場合クリップ位置は標準の3段目から始めます。無負荷に近い低速巡航でのボコツキはJNストレート径がかなり影響しているようです。また、ストレート径とSJの領域は複雑に関係するので判断が難しいところですが実際に試してみるのが手っ取り早いです。また、エアソレノイドのサブエアフィルターの詰まりも見てください。エアジェットの吸入量は実用域にかなりの影響があります。





以上、簡単に書きましたが実際のセッティングは難しく奥が深いです。僕もあれこれ悩み続けています。また、セッティングキットは基本的に直キャブ仕様向けで作られているため、エアクリボックス仕様である以上どこかに妥協点は必要になると思います。
今後も新しい発見があったら随時更新していこうと思います。

オイルラインは確実にチェックしましょう。いくらチェックしてもチェックしすぎということはありません。セッティングは少々ミスっても即焼き付きって事はないですが、オイル切れは一発です。キャブ脱着後のワイヤーの取り回し、オイルホースの繋ぎ忘れ、エア抜きは確実にチェックしてください。

ノートを用意しセッティングデータはできるだけ細かく記録していきましょう。良くなった場合、悪くなった場合関係なく感じたことは全てわかりやすく書いておいた方がいいです。これが改めてセッティングしなおす時など、大変役に立ちます。





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